電力自由化の経緯

  •   
  • 電力自由化の経緯
ico001

電力自由化のプロセスを知る

電力自由化の背景

電気事業は、私たちが日常生活を送る上で必要不可欠な「電気」を扱うことから、公共性の高いサービスであるため事業者に対して独占的業務を認めてきた歴史があります。

また、発電施設の建設や送電インフラを全国各地に張り巡らせるために巨額の投資が必要な事業であるため、地域独占が高い合理性があるという判断で電力10社が電力を発電・供給する体制が構築されてきました。

独占を認めるものの、細かな規制を設けることで独占の利益弊害を極力除去する政策が、取られてきました。

しかし、昨今の状況によって、独占の弊害が規制によって除去することが困難となり、また、市場開放によって発生する競争原理が一般消費者にとってより良い環境であるという経緯もあり、2016年から電力自由化が実現する運びとなりました。

決定付けた震災の影響

電力自由化が認められた背景として、2011年に発生した東日本大震災と福島第一原発の影響は避けて通れません。

資源に乏しい日本において、エネルギー供給の確保は国家戦略上の超重要課題でした。

石油をはじめとする化石燃料は輸入が中心であり、市場価格の変動によってコストが大幅に変動するリスクがあり、こうした化石燃料に頼らないエネルギーの確保として原子力発電の普及が推進されてきた経緯があります。

しかし、こうした原子力発電の目論見も、福島第一原発の事故によって安全神話が崩壊し むしろ反原発の流れが世論として推進されています。

既存の電力10社は、この危機に対して電気料金の値上げなどによって乗り切る戦略を取ってきましたが、抜本的な改革を進めるためにも自由競争を持ち込もうという考えが浸透してきました。

これまでの経緯

背景としては、1990年代初頭のバブル経済崩壊によって、高コスト体制が問題視されてきた電力業界では改革をスタートさせており、低コスト経営を実現するための効率化やリストラの推進を進めるとともに、国も段階的に電力市場を開放してきました。

段階的な自由化では、2000年に2,000kW以上の特別高圧、2004年に500kW以上の高圧、2005年高圧小規模ビルを対象に新規参入が認められてきた経緯があり、他業種の企業が新電力として参入してきました。

新電力は、他のエネルギー事業者であるガス会社・資源輸入会社などが中心となりました。

そして、2016年の全面自由化では、多くの新規参入が計画されているのと同時に、独自のサービスやキャンペーンによってさらなる競争の激化が予想されています。

page_top

Copyright 電気料金比較ランキング※最適な電力会社の選び方 All Rights Reserved