次世代のクリーンエネルギー
原発事故の影響により俄然注目を集めているのが再生可能エネルギーと呼ばれる各種クリーンエネルギーです。
太陽光発電は従来より注目されてきた発電方法ですが、「メガソーラー」と呼ばれる大規模かつ高効率の太陽光発電施設を建設することで、再生可能エネルギーを中心に電力供給を実現します。
新電力として新規参入を計画している電力会社の多くがメガソーラーを掲げて発電し供給する予定となっており、安全かつ地球環境に優しいエネルギーとして高い関心を集めています。
ネックとなるのが、用地買収や化石燃料に比べて効率性が未だ低いとされているため、今後の技術革新に大きな期待がかかっています。
再注目の火力発電
日本における電力供給の約25%が石炭による火力発電所によってまかなわれている現状があります。
石炭は安価で安定的に入手可能なエネルギー資源であり、日本においても未だ100年以上は採掘可能な資源として再注目されています。
石油による発電が一般的となる前の石炭発電は、エネルギー効率性が悪く環境破壊が大きいイメージがありましたが、現在では技術革新が進み、環境破壊を巻き起こすような硫黄酸化物・窒素酸化物の排出量を最小限に抑えながら発電効率を高めることも可能となっています。
こうした一連の石炭関連技術を「クリーンコール」技術と呼ばれていますが、環境に配慮した新しい石炭火力発電技術を駆使した発電システムを電力各社が導入を進めています。
原発再稼働は
既存の電力10社は、現在停止中の原子力発電所を再稼働させるために、安全性の再確認や政府の承認に働きかけています。
日本国内の原子力発電所は17ヶ所であり、原子炉は50基存在しています。
震災前、原子力発電による電力供給量は2010年に32%を記録していましたが、原発事故の影響を受けて稼働停止し、再稼働には慎重な姿勢で臨んでいます。
石油資源に乏しい日本において、火力発電に依存する率が上がるほど、安定した電力の供給が困難になるとされ、原子力発電・水力発電・太陽光風力発電といったさまざまなエネルギーミックスで電力政策が進められてきました。
特に、原子力発電はエネルギーコストの少なさから、電気料金の値下げに大きく貢献してきたものの、福島のような事故が再び発生してしまうリスクの大きさや損害賠償リスクを考えると高コストであるという指摘も多方面から受けている現状です。